American serendipity

ニューヨークの駐妻が日本に帰国し再びアメリカのどこかへ

日本とアメリカで出生前診断&CVS(絨毛検査)を3回した体験談

2018年にアメリカで、2021年に日本で、そして2024年にアメリカで出生前診断と絨毛検査を受検しました。

NTが厚いと言われて不安だったり、35歳以上だからアメリカで出生前診断の血液検査を受けてみようかと悩んでいる方に日米の違いだったり、絨毛検査の懸念だった点などお伝えできれば幸いです。

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3回の絨毛検査診断のきっかけ

①ニューヨークでの一人目が2回目のエコーの検査で引っかかりました。NTと呼ばれる首の後ろのむくみが標準以上だったとのこと。そこで、すぐにできる血液での出生前診断をお願いします。

勢いで出生前診断をお願いしましたが、それぞれの価値観で出生前診断について思うところはあると思います。

出生前診断でわかるものは、自閉症だけでなく、生まれてからも何度も手術が必要で長く生きられない病気のもののあります。

我が家は何度も相談し、書き出し、まとめ、また相談しを繰り返し、相談する材料として検査結果があるのもいいのではないかということで私たち夫婦は、出生前診断にはポジティブな姿勢で一致しました。

血液検査の結果がわかるのが1週間後。結果そのものもですが、「私は結果を聞いてどのような判断をするのだろうか。」という恐ろしさで永遠のように感じました。

 

そして、結果は分数で表示されます。1/256の確率で〇〇の遺伝子がないですよーみたいな。

結果の中で、ほかより少しだけ数値が高いものが(といっても3桁分の1)あり、この不安をあと半年もソワソワしておくのは無理だ!と判断し、絨毛検査をお願いしました。

ちなみに、エコーで引っかかっていたので、35歳以下でしたが保険適用内でした。

 

②日本での2人目、やっぱり少しNTが標準以上だったので、前回の不安の経験から迷わず出生前診断を行っているクリニックへ。

確定検査じゃないと満足できない心配性だとわかっていたので、血液検査の結果を待たずに絨毛検査をしたいとお願いしました。

 

③さて、3回目。アメリカで35歳以上だったので、先生にお願いして遺伝子カウンセラーにつないでもらいました。もし首の後ろがむくみやすい体質だった場合、一人目の時のように長く待つ体と心の余裕がなかったからです。(万年ワンオペ)

 

絨毛検査の日米の違い

絨毛検査は、11週から検査ができ、胎盤あたりの絨毛と呼ばれる部分を採取することで、赤子と同じ遺伝子構造を持つ絨毛からいろいろ調べようという検査です。

 

流産リスクについて

一般的な流産リスクは0.2%と言われています。

アメリカの絨毛検査を担当する医師は、絨毛・羊毛担当医師でした。毎日数件以上しているご様子。

赤子の位置をエコーで確認しながらの注射は熟練の技がいると思うので、その点安心でした。

その経験から、とにかく毎日のように検査をしている医師がいるところという基準で、日本も「出生前診断といえば!」のクリニックにお願いしたので、その点の不安に差はありませんでした。

 

絨毛検査をする位置と麻酔

赤子の位置によって、お腹に刺すか膣から入れるか決まります。

なので、直前のエコーでしかわかりません。

私の場合、お腹・膣・お腹でした。

日本では局所麻酔をしてくれましたが、アメリカは麻酔無し!

大きな注射でゴシュゴシュ細胞を取られるのでなかなかの痛みでした・・・。

 

遺伝子カウンセリング

アメリカには遺伝子カウンセラーがいます。

一人目の病院は絨毛検査前の遺伝子カウンセリングが必須でした。両親そろって出席し、家族の病歴を確認したり、絨毛検査や遺伝子の説明を受けました。

日本の病院は問診票や診察はありましたが、カウンセリングはありませんでした。

3人目の病院の遺伝子カウンセラーには電話でなぜ早く絨毛検査をしたいかを熱弁したところ、カウンセリングも必須じゃないからとあっさり飛ばして11週5日目に予約を取ってくれました。

 

待ち時間

日米問わず、待ち時間がとにかく長い。何も暇つぶしグッズを持っていなかったこともありますが、それどころではなくて、ひたすらにぼーっとしていました。一番最近は、10:15に予約で、すべて終わったのが12:45・・・。

確かに、絨毛検査自体は一瞬で終わります。ただ、その前が本当に長いです。

 

検査結果

アメリカは、翌々日ごろに、遺伝子カウンセラーから電話がかかってきて「Good News!!」から始まって心から安堵しました。

日本のクリニックの場合は、テレビ電話か対面の面談での報告でした。

 

アメリカは希望によって性別を教えてくれますが、日本は教えてくれません。

 

3回絨毛検査を受けた感想

アメリカの絨毛検査は痛かったし、日本の絨毛検査は高かったですが、受けてよかったです。1人目のNTが基準値よりだいぶ高かったので、自分と家族の人生について深く考えるきっかけになりました。(心臓にグレーな点があり1年経過観察をしましたが、問題なく、現在は毎日踊っています。)

検査の結果を見る前に、何かを決める必要はなく、産まれてからショックやパニックで何も手につかなくなったり、後悔したりする前に心づもりができる、準備することができる材料として検査を受けるという選択肢もあり、私たちは一生に何度もあることではない重要な決断だからこそ、その選択をしたと整理しています。